本震と余震でそれぞれ別の場所が損壊

もし地震が発生し、

  • 地震発生後、自宅の一部が壊れた後、同日の余震によって、また別の箇所が壊れた場合
  • 大きな本震の発生後、その5日後に、大きな余震によって、別の箇所が損壊してしまった場合

上記の様に、同日の地震の場合や、別の日に発生した地震(余震)によって、支払われる地震保険金が違うことを解説させて頂きます。

複数の地震でそれぞれ別々の被害にあったら?

事例として、以下の様な事が起きたとします。

1日の間に本震と余震が複数回起こり、それぞれ建物の別の箇所が壊れてしまった。

この様な場合、地震保険金はどのようになるのか?

また、本震の5日後に大きな余震が発生し、本震で壊れた箇所とは別の箇所が、新たに損壊した場合はどうなるのか?

上記の事例は、「1日の中で、複数の地震によって別の場所が個別に壊れた場合」と、「違う日の地震によって、それぞれ別の場所が壊れてしまった」場合の2つの事例を基に解説させて頂きます。

地震保険には「72時間ルール」が存在する

地震保険のルールとして、「72時間(3日間)以内に生じた地震等は、一括して1回の地震被害とみなされる」と規定があります。

つまり、72時間以内に発生した地震であれば、1回分の地震として損害評価され、評価区分ごとに地震保険金が支払われます。

もし本震から72時間を超える間隔で地震(余震)が発生した場合は、その本震と余震は別々の地震として、それぞれ損害評価が行われ、地震毎の評価区分に応じて別々に地震保険金が支払われます。

より詳しく解説

地震保険法の3条4項には、「72時間以内に生じた2回以上の地震等は、一括して1回の地震等とみなす。ただし、被災地域が全く重複しない場合は、この限りでない。」と規定しています。

例えば本震と余震があり、本震で建物に大半損が生じてしまい、その後に余震がきたことで結局倒壊したが、余震だけを捉えれば小半損相当であったと仮定します。

本震と余震が72時間以内に起きていれば1回の地震によって建物に全損が生じたことになり、保険金額の100%(時価額の100%を上限とする)が地震保険金として支払われます。

これに対し、本震と余震との間隔が、72時間(3日間)を超えている場合、本震による大半損で保険金額の60%が支払われ、余震による小半損で保険金額30%が支払われることになります。

つまり、この例だと、72時間以内だと保険金額の100%、72時間を超えた余震だと保険金額の90%となり、もらえる地震保険金額が違ってきます。

この事例では、地震の分割によって損失が生じていますが、状況によっては逆に利得が生じる場合もありえます。例えば本震・余震いずれも一部損相当で、両方を足しても小半損に至らない場合など。

もっとも、本震後の余震は長期間にわたって生じることも多く、当該損傷が72時間以内の地震によって生じているかどうかの判断は、現実的に難しいことが殆どです。

まとめ

今回のまとめは以下のとおりです。

  • 地震保険は、本震と余震が72時間以内だと、「1つの地震として損害評価」し、72時間を超える場合は別々の地震として損害査定をする
  • 場合によっては、地震保険金として利得を得るケースもありえる
  • 現実的には、大きな地震の場合は、余震が長期間にわたるので、本震が大きければ大きい程、72時間ルールが適用される可能性は低くなる

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