地震保険金の支払いまでの流れ

地震保険の保険事故が発生した場合、「事故報告から保険金の支払いまでの流れは、具体的にどんな流れになるのか?」を解説します。

また、豆知識として、「地震保険契約自体は、どうなると終了するのか?」も合わせて説明します。

地震保険金の支払いまでの流れ

地震保険では、原則として損害を実地(現場)で確認し、損害割合を算出します。

提出書類としては、「保険金請求書」がありますが、事前に保険会社から郵送される場合や、立ち会った鑑定人等から直接手渡される場合があります。

また、必要に応じて登記簿謄本や、印鑑証明書等の提出を求められるケースもあります。

地震保険は、原則「現場立ち会い調査」をする

一般的な地震保険金の請求の場合、基本的に火災保険の場合と同じと考えて良いでしょう。

被保険者が保険会社に対して、電話等によって事故報告を行うと、保険会社は被保険者に対し、保険金請求書等の地震保険金請求書類を発送します。

ただし、大規模地震では、避難生活が続く場合等、請求書類の作成や提出が困難になる事例も少なくないので、請求書類の一部を省略する取扱いが採用されることがあります。

例えば熊本地震の時でも、熊本県や大分県の被保険者のうち、請求書類の作成や提出が難しい人に対して、手続きの一部を省略した取扱いが実施されました。

請求書類の提出があると、保険会社はその内容に基づいて損害査定を行います。

地震保険では、原則として全件が「現場立ち会い調査」になります。

これに対して、火災保険の場合は、調査費用との兼ね合いもあり、損害の規模や現地確認の必要性などを総合的に判断してから、必要に応じて現地立ち会い調査を実施することになっています。

ただし、大規模地震の場合は、交通機関の遮断などで、現場立ち会い調査に長期間掛かってしまう事例も多くなるので、例外的に現場立ち会い調査を省略して、被保険者の自己申告に基づく書面調査を実施することがあります。

熊本地震でも立ち合いが困難な一部の事例で、被保険者の損害状況申告に基づく書面による損害調査が行われました。

損害査定が終わると、保険会社は被害の程度の区分を提示して、保険金の額を案内する流れになります。

被保険者がこれに承諾すると、保険金が支払われます。

なお、地震保険の保険事故発生後、保険契約者がどのような手順で保険会社に保険金の請求や支払いが行われるのかを、以下に記します。

事故発生から保険金支払までの8つのステップ

  1. 保険契約者が加入している保険会社に事故発生について連絡する
  2. 保険会社が当該事故発生について確認・受付をする
  3. 当該事故の被害状況を確認するための訪問日の調整を行う
  4. 保険会社から委託を受けた鑑定人が、契約者などの立ち会いのもと、被害状況を調査する(訪問日に契約者に対して保険金請求の必要書類等が手渡されることが一般的です)
  5. 保険会社側が、事故調査結果などを踏まえて、支払保険金額を算出し、当該支払保険金額を契約者に連絡する
  6. 契約者が支払保険金額を確認・承諾する(もし契約者が、金額について承諾しない場合は、保険金請求訴訟を提起することになる)
  7. 保険会社が保険金を契約者に支払う(契約者が指定する銀行口座へ送金するのが通常のケース)
  8. 契約者みずから指定した送金先口座への保険金の入金を確認する

どうなると地震保険契約が終了するのか?

ちなみに地震保険契約は、どんな場合に契約が終了するのかご存じですか?

終了する場合は、「保険契約の無効」、「失効」、「取消し」、「解除」、「全損保険金の支払い」によって終了することになっています。

詳しく解説

損害保険料率算出機構の「地震保険標準約款」では、以下の保険契約の終了原因が規定されています。

  • 保険契約の無効(約款14条):保険契約者の保険金不正取得目的、警戒宣言後の保険契約
  • 保険契約の失効(約款15条):保険の対象の全部滅失(全損保険金の支払による終了以外)、保険の対象の譲渡
  • 契約の取消し(約款16条):保険契約者又は被保険者の詐欺又は強迫による契約の締結
  • 契約の解除(約款18条・19条):契約者による解除、損害保険会社(重大事由)による解除
  • 全損保険金の支払

まとめ

今回のまとめは以下は、以下のとおりです。

  • 地震保険は、原則として「全てが現場立ち会い調査」を行う(火災保険は、被保険者の自己申告で済むケースもある
  • 大規模地震で避難生活を余儀なくされ、書類の作成や提出が迅速にできない場合は、一部の手続きを省略して、スムーズに保険金の支払が可能になるような柔軟な対応をしてもらえる

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