保険金請求権

例えば保険の対象である自宅が譲渡された場合、火災保険契約は誰が当事者になるのか?

また、保険事故が発生した後の譲渡の場合、保険金請求権は誰の名義になるのか?を解説させて頂きます。

保険会社が同意すれば、契約上の地位も移転する

一般的な火災保険の約款では、保険の目的物の譲渡によって契約は失効する事が原則となっています。

しかし、保険の目的物の譲渡について、あらかじめ保険者(損害保険会社)の同意を得ていた場合には契約者の地位が移転すると規定されているのが通常のパターンになっています。

契約者の地位の移転のためには、相手方の同意を必要とする通説的見解に従えば、保険者の同意が必要になるのは当然ですが、「あらかじめ」の同意まで必要とされるのかについては微妙なところです。

この点ついては、従来の約款によると、目的物の譲渡と共に保険契約上の権利譲渡があることを想定し、保険契約者には目的物を譲渡する際に保険者にあらかじめ通知する義務があり、義務違反の場合には通知がされるまでは保険者が免責になると規定されているケースもあります。

つまり、「あらかじめ譲渡することを保険会社に通知していない」場合、保険会社が保険金の支払いを拒否できるという意味になります。

結論

今回の結論は、「保険会社の同意(事前通知を含む)がある場合には、譲受人に契約上の地位(保険金請求権)が移転し、保険事故発生後の譲渡の場合も同じく事前に同意を得た後の事故であれば譲受人に保険金請求権がある」ということになります。

もし、保険会社へ事前通知を忘れて、その間に保険事故が発生しても、「保険の目的物の譲渡によって契約は失効する」原則が適用され、譲受人が保険金を請求出来る権利を持っていない事になるので、絶対に【事前通知】を意識して下さい。

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