保険料はいつまでに支払うべきか

保険料はいつまでに支払わなければならないのか?もし保険料を支払わなかった場合はどうなるのか?をテーマに解説させて頂きます。

もし保険契約を締結してから、保険料支払いまでにタイムラグがある場合は気をつけなければいけません。

その理由もご説明させて頂きます。

締結と同時に支払うのが原則

保険契約者は、保険契約の締結と同時に保険料の支払いをしなければいけないのが原則になります。

保険者は、契約を締結後でもその保険料の徴収前に生じた事故に対しては保険金を支払わなくてもよいとされています。

詳細を解説

保険契約が成立した場合には、保険者の責任は、保険期間の開始と同時に開始するのが業界の慣例になっています。

しかし、損害保険の約款では、保険期間が開始した後でも、保険料領収前に発生した事故による損害については、てん補しない趣旨が定められているのが一般的な約款です。

例えば、損害保険料率算出機構火災保険標準約款の8条3項に、「保険期間が始まった後でも、当会社は、保険料領収前に生じた事故による損害に対しては、保険金を支払いません。」と規定されています。

保険契約者の保険料支払債務不履行に対して、保険者がその履行を強制することが実際では困難なので、保険会社の経営の健全性を確保するための手段として、保険契約の締結と同時に保険料の支払いを原則としたうえで、保険料領収前に生じた事故に対しては保険金を支払わないとしています。

責任開始条項の内容について

保険会社側が責任を負うべき期間を定義した「責任開始条項」の内容については以下の2つの論点があります。

  • 実際に保険料の支払いがあるまでは保険者の責任が開始しない旨の約定(契約成立)とみるべきか(危険負担条項説)
  • あるいは保険者の責任保険期間の開始と同時に開始するが、保険事故発生時に保険料が不払いであれば、保険者は保険金支払い義務を免れる旨の約定(契約成立)とみるべきか(保険料不払い条項説)

上記の点について、過去の判例では「この約款は保険者は保険料の支払いを受けないままでは保険期間の開始と同時に保険責任を負うようなことはなく、保険者の保険責任は保険料の支払いを受けるまで開始しないという趣旨を定めたものと解釈すべきである」という見解が出ています。

つまり、上記の論点のうち、危険負担条項を採用したうえで、この場合には保険者は保険責任を負担しないまま保険契約を解除したことになるから、契約の効力は遡及的(そきゅうてき)に消滅し、保険者(保険会社側)は既経過期間に対する保険料の支払いを請求出来ないとする判決を維持しています。

※遡及的とは、「過去にさかのぼって」という意味合いの言葉で、契約の時点ですでにその効力が消滅しているという解釈になります。

まとめ

保険契約から保険料支払いまでにタイムラグがある場合、保険料を支払うまでに保険事故が発生しても保険会社から保険金は支払われないので、契約と同時に保険料を支払うように心がけることが大切です。

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