保険金請求権の時効は?

損害保険における【保険金支払のガイドライン】と【請求権の時効】について解説させて頂きます。

ガイドラインは、保険業務に携わる人なら、もちろん読んでおく必要がある書類ですが、保険業に関係ない人でも、将来保険に加入する立場になる可能性があるのであれば、是非一度読んでおいて欲しいものです。

さらに保険金の請求には時効がある事も、知識として覚えておいて欲しいので、最後までお読み頂ければと思います。

保険金支払に関するガイドラインとは

保険金支払いに関するガイドラインは、日本損害保険協会が策定し、加盟社に対して遵守を要請している保険金支払いに当たって守るべきルールのことです。

2005年以降に生保・損保で多くの「保険金の不払い」や「保険料の過払い」が判明した、いわゆる保険金不払い問題をキッカケとして、日本損害保険協会が策定したのがこのガイドラインになります。

その時と同じ時期に以下の3つも策定されました。

  • 「契約概要・注意喚起情報(重要事項)に関するガイドライン」
  • 「第三分野商品(疾病または介護を支払事由とする商品)に関するガイドライン」
  • 「保険約款および募集文書等の用語に関するガイドライン」

保険金支払の各段階における遵守事項を網羅的に記載されていて、業務で損害保険分野に関わる人であれば、特に必読のガイドラインです。

なお、このガイドラインは、日本損害保険協会のウェブサイトに公開されているので、詳しく知りたい方は一度ご覧頂ければと思います。

保険金請求権の消滅時効は3年

次に、保険金請求には一定期間内に請求権を行使しないと、時効でその権利自体が消滅してしまう事をご説明します。

具体的には消滅時効は3年となっています。

時効が過ぎてからでは、貰えるべき保険金がゼロになってしまうので、豆知識の一つとして覚えておいて頂きたいです。

消滅時効の起算点についての学説は?

消滅時効の起算点(数え始める最初の出発点)については、保険法では特に規定されていないので、民法(166条の1項)の一般原則に従って、権利を行使し得る時が起算点となります。

この点を巡って、学説では以下の3つの説があります。

  • 起算点を保険金請求時から約款所定の一定期間を経過した時とする説(請求しなかった場合については、保険事故発生時とする説や保険事故発生時から一定期間経過後とする説などに分かれている)
  • 保険事故発生時(損害保険では損害発生時)とする説
  • 保険金請求者が保険事故発生を知った時とする説

保険金請求権が発生した時から権利行使できると考えれば、保険事故(損害)発生時が起算点となりますが、約款所定の一定期間内は、保険会社が履行遅滞に陥らないことを権利行使が制限されると考えれば、この一定期間を消滅時効の起算点に反映させる余地が出てきます。

過去の判例

判例としては、「約款所定の必要な調査を終え、保険金支払の可否が保険金請求者に通知された時とするもの」や「請求しなかった場合に保険事故発生時とするもの」と結論づけた判例が過去に存在します。

なお、約款規定とは別に履行期を延期する個別の合意がある場合、その合意が有効である以上、合意に基づいた履行期から権利を行使できるから、その時点が起算点となります。

まとめ

今回は、保険金支払いに関するガイドラインの説明と、保険金請求権には3年の時効がある事をご理解頂けたと思います。

保険業界に関わる人じゃなくても、社会人として最低限知っておいた方が良いと思う知識だと思っています。

そして、最後までご覧頂いてありがとうございます!これからも少しでも役立つ記事を書いていきたいと思います。

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