
不動産投資をしていくうえで、税理士との付き合い方は重要なポイントになります。
今回は、失敗しない為の税理士の見つけ方や、付き合い方をアドバイスさせて頂きます。
税金や会計のことは、税理士まかせでは不十分です
最初に結論からいえば、「税務や会計面を、すべて税理士まかせ」にするのは良くありません。
節税対策などを含めて、不動産投資家自身でも最低限の税務の知識レベルを持つ事が非常に大切になります。
不動産投資というのは、ある意味で【常に税金を意識した経営】を強いられるビジネスです。
「税金の専門家である税理士の先生に任せておけば大丈夫だろう!」と思いがちですが、これはハッキリ言って、
【認識が間違っている】といえます。
多くの顧客を抱える税理士事務所は、暇がなく、常に忙しい状態なので、普通の顧問契約を結んでいるだけでは、物件オーナーの満足のいくサポートを受けるのは現実的に難しいのです。
おそらく、ただの顧問契約だけだと、確定申告の時に必要な書類に記入したりしてくれるシンプルな代行業をしてもらえる程度で、それ以上のサポートは望めません。
電話や面談による相談には応じてもらえるでしょうが、こちらの質問に答えるだけで、「税理士が賃貸経営の具体的アドバイスや、不動産投資で成功するコツを教えてくれるところは皆無」といえます。
また、税理士の先生方は、「顧客の節税に協力してくれる相棒」というイメージがあると思いますが、必ずしも正しい認識ではないです。
税理士の本来の仕事は、「顧客の税務処理を適正に行い、代理で申告をすること」が本来の仕事内容です。
意外かもしれませんが、税理士は税務署と納税者との間で、中立的なスタンスをとらなければいけないのです。
ですから、普通の税理士なら、脱税などの指南をお願いしても、絶対に応じてもらえないと思った方が良いです。
税理士側の立場を考えてみると、税務署と敵対関係になるのは望んでいないわけで、顧客の無理な要求や過度な節税対策には及び腰にならざるを得ません。
節税対策を徹底したいのであれば、税理士の先生を当てにせずに、自分で徹底的に勉強した方が近道です。
不動産投資で成功している人達は、みなさんが日々、自学自習の習慣を持って行動しているのです。
不動産投資に強みのある税理士を見つける3つのテクニック
そうはいっても、不動産投資のクライアントと顧問契約した経験がある税理士の方が、まったく経験のない税理士さんよりは心強いとは思います。
そこで、参考にして頂きたいのが、以下の3つの手法によって、不動産投資に少しでも知識がある税理士さんを見つけるテクニックをご紹介します。
①:不動産投資で成功している仲間に紹介してもらう
この方法が、実は最も現実的で、ベストな方法だと思います。
実際に不動産投資をしている人が顧問契約しているような税理士さんを紹介してもらえるのであれば、その人脈に素直に頼った方が良いです。
②:不動産投資に関する質問に対する答えが的確かどうか
税理士の力量は千差万別です。
そこで、税理士の力量を見抜く為に、いくつかの質問をしてみて、その答えが的確かどうかで、ある程度判断できることもあります。
例えば以下の様な質問をしてみましょう。
質問①:「不動産投資をしているクライアントは何人程度いらっしゃいますか?」
正直に答えてくれることを前提とした質問ですが、このクライアントの人数がそれなりにいれば、信頼度が高くなります。
質問②:「この周辺の金融機関で、不動産投資に積極的に融資をしてくれるところはありますか?」
不動産投資家のクライアントを、たくさん抱えている税理士さんであれば、そのような金融機関について詳しく説明ができると思います。
質問③:不動産物件を買うときに、土地建物割合で、建物割合を高くする方法と、長所や短所を教えてもらえますか?
減価償却費(保有時・売却時の影響)、消費税還付などの明確な説明ができる税理士さんであれば、かなり不動産投資に強い税理士といえます。
③:ウェブサイトやブログ、SNS等を確認してみる
近年では、税理士事務所も顧客獲得競争が激しくなっていて、クライアントの新規開拓のためにウェブサイトやランディングページ、ブログ、YouTubeなどで、一般的な税金の豆知識や節税方法などを解説し、未来の潜在的見込み客の発掘を積極的に行っている事務所も増えています。
このようなウェブサイトやSNSなどの情報を見ることで、不動産投資に強そうか弱そうかの目安が分かるでしょう。
まとめ
今回のまとめは以下のとおりです。
- 税理士の仕事は、「税金の計算をする」のが仕事であり、経営指導や不動産投資で成功するための指導は期待しない方がよい
- 税理士と顧問契約を考える場合、不動産投資に強い税理士と契約すべき
- 不動産投資に強い税理士をみつけるには、ある程度の専門的な質問をして、税理士の力量を測ることが大切